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自分のことを本気で考えることはできる。
それは自分の感情や状況など検討しうる情報を有しているからだ。

では、他人のことについて本気で考えることは出来るのだろうか?
情報という意味では自分とは違うのだから、ほぼ無いと言えるだろう。
では、有することが出来る情報とは何だろうか?

会話や仕草の断片。
その人の人となりや目標などの、過去や未来。
これだけだ。
本当に少ない。
特にも会う機会の少ない人であればこの情報すら少なく、そして古い。
かといって毎日会っていても有利だといい切れるほどの差異は無い。

こう考えると「思いやり」などというものは、マニュアル化される以外に方法は無いし、配慮などというものは都合の良いエゴである。

では、相手に何かしらをすることはできないのか。
いや、出来る。
それは相手に自分の考えを伝えること、相手に何をして欲しいのかを伺うこと、このようなコミュニケーションに基づいた行動は、たとえ間違っていたとしても相手に誠意というものくらいは伝わると思う。
だが、その行為は積極的に関わることでのみ実現することであるから、さりげない優しさなんてものは相手の誤解によってのみ成立し、狙って出来ることでは無い。

つまり、誰かのことを見ていて切ないとか、こうして欲しいとか、どう考えているんだろうとか、そのた諸々の状況について、何かしたいという気持ちが生まれた場合は、二者択一である。
何もしないか、自分の資源(時間、行動、エネルギー、感情等)を使って関わるか、この二つ。

そういう意味では、家族という制度は機能性を有していると思うし、友人や恋人、同僚、ご近所さんなどという属性も動機付けにはなるものだ。

一人で生きていくには寂しいこの世の中で、人と関わりたくない人間は、辛い。
浅く広く人付き合いしている人間も辛い。
いつか、自分が抱えきれないようなものを背負い疲弊した時に、そばに誰かがいるのといないのでは全然違う。
その時に、誰かに相談できるように、それに耐えうる人間関係を築いておかなければいけない。
とても打算的だと思うが、人間が安定して生きていきたいと思うなら、そういうこともはっきり言って必要だ。
それすらしたくない潔癖は全てを背負い込むしかない、それにも決意が必要で、長く続く恐怖と闘わなければいけない。

相性が悪くなさそうなのに、どう攻めても、イマイチ深い人間関係を築けない場合、それは相手が覚悟を決めた人か、問題を先送りにしている人かどちらかだ。

そんな人の感情を動かすことはとても難しい。
唯一の方法は、自分の度量の大きさをひけらかし、相手に甘い誘惑を仕掛けることだ。
それは、純粋と言える行為では無いが、これしか方法が無いのだから仕方ないだろう。


私の知り合いの中にも、いつ死ぬかわからない病気を抱えている人や、人に近づくと必ず傷つけてしまう人とか、どう見ても一人で生きていくことを覚悟した人間がわずかにいる。
そういう人は、明確に相手に対し、深く交流をしませんというオーラを出している。
間違いがあってはいけないからだ。

また、都合のいいときにあっちからは近づいてくるが、それ以外の時はいつまでたってもはぐらかされて距離が縮まらない人がいる。
これは、一人で生きていく覚悟が出来ていない人だと私は見ている。
これは、実は相手に対しての明確な不義理であるが故、はっきり言って赤の他人よりも迷惑だ。
都合良く人の心をいじって、おもちゃ遊びでもしてるつもりなのか。
それとも、たまに相手に安心感を与えて、自分が相手に貢献しているとでも思っているのか。
何にせよ、今すぐにそういったことはやめた方がいい。

こういうことをはっきり出来ることが大人の作法だと思う。
自分への戒めも込めているが、適切な人間関係を築けるように気をつけたい。




今日、白石一文の「神秘」が文庫になって書店に並んでいた。
白石一文は、上で述べたような人間関係というものについて、強く言及する作家だと考えている。
個人的には、「一瞬の光」、「この胸に深々と突き刺さる矢を抜け」が特にも好きで、その他の作品もほぼ読んでいて好きである。
小説だから当たり前だが、主人公は毎回、誰かと深い関係になり、その泥沼の中でもがくのである。
それを読んでいると人間の業というものを強く感じるし、そのようにしか生きられない人間という存在が愛しく感じるのである。
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